あこらぼ

まんが家・イラストレーター二宮亜子のブログ

バーティ問題解決!(旧ブログより転載)

わたしの「なぜサキの小説にはバーティがたくさんでてくるのか?」という疑問に
なんとクローヴィス物語 (白水Uブックス)の翻訳者の和爾桃子さんが答えてくださいました。

  

バーティは、ヴィクトリア女王の夫君のお名前アルバートの愛称で、
その長男エドワード7世のファーストネーム&即位前の愛称なのでちなんだ命名
が多かったのだそうです。

由緒正しい上流階級の場合は、生まれた時に王族が名付け親になる場合があり、
その場合はファーストネームでなくても、名前のどこかに王族の名や君主の名を
いれるほうが礼儀正しいとされていたのだそうです。

一般市民もまじめで愛妻家だったアルバート公にあやかって名づけたので、
親や祖父母の名前にちなんでつける習慣のあるイギリスではねずみ算式に
増えてこの時代バーティが蔓延していたのだそうです。


サキの小説にバーティという名の人物がたくさんでてくるのにはこうした
背景があったのですね。

 

和爾さんありがとうございました!